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マルク・シャガール 版画の奇跡∞無限大の色彩

シャガール(1887~1985)は生涯にわたり、積極的に版画に取り組んだ画家として知られています。ピカソの版画展が町田市立国際版画美術館で開催されていますが、20世紀におけるもう一人の巨匠、シャガールの版画も目黒区美術館で見ることができます。
<会期:2014年4月12日~6月8日>

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1914年、初代ジュール・ムルローがパリのモンパルナスに創設したムルロー工房は、ピカソ・マティス・ミロ・ユトリロなど名だたる芸術家が、その技術を信頼していた版画工房。シャガールも1000種類を超える版画をムルロー工房で制作したといいます。今回展示されているのは、「ダフニスとクロエ」(全42点、1957~60、1961刊)。エーゲ海に浮かぶ島で繰り広げられる、少年ダフニスと少女クロエの恋の物語がテーマです。

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リトグラフは、使用する色の数だけ版を個別につくりますが、「ダフニスとクロエ」には20色以上もの色が用いられ、輝くような色彩で物語の場面が描かれています。背景には、果樹園や泉など、ギリシアの緑豊かな自然やあふれる光が存分に描かれ、みずみずしい美しさに満ちています。ダフニスとクロエは、ある老人に「恋に効く薬は抱き合って一緒に寝ることだ」と教えられますが、そのモチーフも随所に見られます。

初期の傑作とされる銅版画「死せる魂」(全96点、1923~27、1948刊)は、独特の線描のモノクロ版画。帝政ロシアにおいては、実際は死んでいるのに戸籍上は生きている農奴(死せる魂)が存在していました。この戸籍の売買で一儲けをたくらむペテン師を主人公とした、ゴーゴリの小説がテーマの作品です。

一癖ある登場人物が表情豊かに描かれており、口髭や髪型、外套やドレスなどのデティールから、それぞれの個性や時代性が伝わってきます。場面に応じて、町や郊外の風景、室内の家具や置物等も細かく描きこまれ、演劇の舞台を見ているかのようです。風刺画のような味わいも楽しく、いきいきと感じられます。

色彩の魔術師としてのシャガールと、演劇的なモノクロームの世界を創造したシャガール。どちらの作品も、テーマとなった物語のあらすじとともに展示されているので、ストーリーを読み解きながら鑑賞できるのが魅力です。

会期は、あとわずかです。

こちらの記事もぜひ
パブロ・ピカソ 版画の線とフォルム

展覧会のホームページはこちらから
目黒区美術館

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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