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奈良原一高 王国

1958年の「芸術新潮」で、“本年度最高の写真展”と評された奈良原一高(1931~)の「王国」展。北海道の修道院と、和歌山の女性刑務所という、外部とは隔絶された空間で「極限状況」を生きる人々をみつめた作品展です。そのモノクロームの世界は、静かながら力強く、まるで映画を見ているかのように、心に深い印象を残します。87点の作品を東京国立近代美術館で見ることができます。
<会期:2014年11月18日(火)~2015年3月1日(日)>

201501 061

北海道の修道院をテーマとした作品群は、「沈黙の園」(1958)と題されています。荒野にそれのみが建つ修道院。外部からも、一般的な日常生活からも離れ、信仰を生きる人々。祈りをささげ、羊や牛を飼い、畑を耕す。信仰の衣服をまとい、精神を研ぎ澄ます。彼らだけの「沈黙の園」に、見てはいけないものを見てしまったような心のざわめきを覚えました。

女性刑務所をテーマとした作品群は、「壁の中」(1956~58)。牢獄の扉の窓から両目だけを覗かせ、内部を監視する刑務官。バレーボールをする受刑者と窓際に置かれた女性雑誌。パーマネントをかける者や子どもを育てる者も。自ら望んで「沈黙の園」で暮らす人々とは異なり、外部に戻れるまでの時間をやり過ごしているようにも見えます。

自ら求めた祈りの生活と、法律で強制的に隔離された生活という違いこそあれ、どちらも閉ざされた空間に、壁の外の人々とは違う特異な思いを胸にした人々が暮らしています。作品は、一瞬をとらえた写真というより、何度も何度も構図を追求した絵画のような印象。この独特の雰囲気と表現の強さを、ぜひ実際に作品を目にして感じていただければと思います。

展覧会のホームページはこちらから
東京国立近代美術館

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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