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マグリット展

白い雲が浮かぶ青空がはめ込まれた鳥― 「空の鳥」(1966)は、まるで鳥の形の窓から外をのぞいているかのように見えます。馬に乗って木立を進む女性― 木の前にあるべきものが後ろに描かれた「白紙委任状」(1965)は、だまし絵のように見えます。日常を描きながら固定観念を覆し、少し不安で不思議な世界にいざなうルネ・マグリット(1898~1967)。年代に沿って約130点の作品を鑑賞できる本格的な回顧展が、国立新美術館で開催されています。
<会期:2015年3月25日(水)~6月29日(月)>

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ベルギーを代表するシュルレアリスムの画家マグリット。フランスのシュルレアリストたちが夢や無意識のイメージに重きをおいたのに対し、ベルギーのマグリットは、見慣れた現実の中に潜む神秘を芸術にしたのだとか。目に見えるものだからこそ、その仕掛けにハッとして見入ってしまうのかもしれません。

「光の帝国Ⅱ」(1950)は、地上は街灯のともる夜の世界なのに、空は雲の浮かぶ昼の青空です。昼になるのを忘れたかのような街並みは、時間がとまった神秘の世界。

山高帽をかぶり黒のコートを着た同じような男性が、空に無数に浮かぶ「ゴルコンダ」(1953)。建物のある普通の街に、誰とも見分けのつかない平凡な市民。ありふれた存在のはずなのに、市民が空に浮いていることで、一気にシュールな存在に。

砲弾で撃ち抜かれたような壁を背にした裸の女性を描いた「生命線」(1936)。下半身は肌色なのに、上半身は青で描かれ、女性が石像に変化してしまうかのよう。他にも、見えていた風景ごと割れてしまったガラス、足と融合する編み上げ靴、卵を見ながら鳥を描く画家、翼を広げた鷲の形の山脈、馬の首につける鉄の鈴をあしらった花など、不思議な世界が堪能できます。

あまり見る機会のなかった1920年代の作品には、平面的に塗られたキュビスム風の女性像や、デ・キリコ風のモチーフも。作品解説ではなく、マグリット自身の言葉がキャプションとして添えられているのもユニークな展覧会です。

展覧会のホームページはこちらから
国立新美術館

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

若冲と蕪村

江戸時代に活躍した伊藤若冲(1716~1800)と与謝蕪村(1716~1783)は、同い年。京都の青物問屋に生まれ、40歳で隠居して画業に専念した若冲。大坂の農家に生まれた蕪村は、江戸で俳諧を学び、40歳のころ京都に移住し、俳諧をたしなみながら絵を描きました。生誕300年を記念し、ふたりの作品を並べて鑑賞できる稀有な展覧会がサントリー美術館で開催されています。
<会期:2015年3月18日(水)~5月10日(日)>

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サントリー美術館の吹き抜けの空間に並ぶ大屏風。銀地に描かれた「山水図屏風」(1782)は、蕪村晩年の大作とされ、画面全体の銀の光沢に圧倒されます。若冲晩年の「象と鯨図屏風」(1797)は、右に陸の王者「象」が高く鼻を上げ、左に海の王者「鯨」が勢いよく潮を吹く図。2008年に北陸の旧家で発見されたとか。おおらかで天衣無縫な味わいが楽しめます。

若冲は青物商であったからか、野菜をモチーフとした作品も描いています。「蔬菜図押絵貼屏風」(1796)は、えんどう、かぶ、大根、里芋、なす、松茸、かぼちゃなど12種の蔬菜を1枚にひとつずつ描いたユニークなもの。「果蔬涅槃図」(18世紀)は、涅槃図の登場人物を野菜に置き換えて描いており、釈迦はなんと二股大根。周囲を60種以上の野菜や果物が囲んでいます。

鶏のイメージもある若冲ですが、「雪中雄鶏図」(18世紀)は雪のつもった竹の下に、片足で立つ鶏が。ねっとりとした雪の表現が若冲ならでは。

不気味なまでの迫力をたたえていたのは、蕪村の双幅「鳶・鴉図」(18世紀)。右には、吹き荒れる風雨の中の鳶。左には、雪の中の2羽の鴉。刷毛のタッチで表現した風雨の激しさと、地を塗り残して表現した雪の冷たさ。耐え忍ぶような鳥たちに情念を感じました。

京都では、近辺に居をかまえていたという若冲と蕪村。同じ時代の空気を吸った二人の絵師をじっくりと見比べてみては。

展覧会のホームページはこちらから
サントリー美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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心が豊かになるアートを見つけに飛び立つ青い鳥です。

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