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すばらしき大原美術館コレクション

倉敷市の大実業家であった大原孫三郎(1880~1943)が、西洋美術を紹介する日本初の本格的な美術館を創設したのは、1930年。上野の国立西洋美術館の設立(1959)に30年先駆けてのことでした。ヨーロッパで絵画の収集にあたったのは、孫三郎の支援でヨーロッパに学んだ岡山県出身の画家、児島虎次郎(1881~1929)。虎次郎は「日本で洋画を学ぶ人のために、本物の名画を」という強い願いを持っており、孫三郎はそれに応えて財を投じたのでした。

西洋近代絵画に加え、日本近代洋画、エジプトなどの古代美術、現代美術まで、多岐にわたる大原美術館のコレクションを、国立新美術館で見ることができます。
<会期:2016年1月20日(水)~4月4日(月)>

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西洋絵画のトップに展示されているのは、「日本にあることが奇跡」と言われるエル・グレコ(1541~1614)「受胎告知」(1590~1603)。1922年、パリの画廊でこの作品を目にした虎次郎は、「グレコ買いたし、ご検討のほどを」という手紙を孫三郎に送ったそうです。孫三郎は「グレコ買え、金送る」と返信しました。二人の強固な信頼関係が想像されます。雲にのった天使が、マリアにキリストの受胎を告げるシーンですが、勢いのあるタッチでドラマティックに描かれています。

他にも、ホドラー(1853~1918)「木を伐る人」(1910)、シャヴァンヌ(1824~1898)「幻想」(1866)、ゴーギャン(1848~1903)「かぐわしき大地」(1892)など、綺羅星のごとく作品が並びます。

児島虎次郎自身の作品も展示されており、「和服を着たベルギーの少女」(1911)は、色鮮やかな着物をまとった少女を描いて、パリのサロンで初入選した作品。印象派風に描かれた背景、絵具を厚く塗り力強い筆跡を残した着物の柄、なめらかな筆致の顔など、異なる描き方が混在して興味深い仕上がりです。和洋のモチーフに、虎次郎自身が反映されているかのようです。

熊谷守一(1880~1977)「陽の死んだ日」(1928)は、晩年のおだやかな作風とは似ても似つかない激しいタッチで描かれた作品。どん底の生活の中で、満足に医者に連れていくこともできず、幼くして逝った次男の陽。悲しみとも怒りともとれる荒々しい筆致が心を打ちます。

一度は見ておきたい逸品がそろった展覧会です。

展覧会のホームページはこちらから
国立新美術館

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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