生誕300年記念 若冲展

江戸時代の絵師、伊藤若冲(1716~1800)がこれほどまでの人気を誇るようになったのは、2000年に京都国立博物館で開催された「没後200年 若冲展」がきっかけだと言われます。以降、さまざまな展覧会で、若冲の作品を目にするようになりましたが、生誕300年の今年、東京都美術館で開催されている「生誕300年記念 若冲展」は、決して見逃すことができません。若冲の最高傑作とも言われる「動植綵絵」全30幅が一堂に会しているのです。
<会期:2016年4月22日(金)~5月24日(火)>

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京都、錦市場の青物問屋の主人だった若冲は、40歳で弟に家督を譲り、画業に専念します。若冲という号を授けたのは、京都の名刹、相国寺の禅僧、大典顕常とされていますが、若冲はその相国寺に寄進するため、「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅を描きました。「動植綵絵」は、「釈迦三尊像」の周囲を飾るために10年をかけて制作され、身近な生き物や植物が色鮮やかに描かれています。

会場では、1Fのフロア全体を使用して、中央に「釈迦三尊像」、その左右に「動植綵絵」が15幅ずつ、楕円を描くように展示されています。縦約140cmと大きめの画面一面に描かれた生命の輝きに圧倒されます。

自宅の庭にさまざまな鶏を飼い、写生していたという若冲。「南天雄鶏図」の黒い雄鶏は力強く足を踏ん張り、増殖する南天はたわわに実をつけています。「老松白凰図」の鳳凰は、信じられないほど細密に書き込まれた装飾的な羽の造形で魅了します。目を射るような南天の赤や鳳凰の白と金には、絹地の裏からも彩色する「裏彩色」という技法が使われているそうです。鳳凰の金に見える部分は、裏から黄土色が塗られているとか。

独特の構図、細密な描写、鮮やかな色彩、その濃密さに、息を詰めて鑑賞してしまいます。作品保護のため、会期はわずか1ヶ月ですが、全30幅の競演をぜひ、目に焼きつけてください。

展覧会のホームページはこちらから
東京都美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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