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原田直次郎展

若し明治の油画が一の歴史をなすに足るものであるならば、原田の如きは、必ずや特筆して伝うべきタイプであるだろう―。

幕末の江戸に生まれた原田直次郎(1863~1899)がドイツ留学中に終生の友情を結んだ、森鴎外の言葉です。原田は、鴎外のドイツ3部作のひとつである小説「うたかたの記」の画学生のモデルともいわれます。高橋由一(1828~1894)に学んだ後、1884年にドイツに留学し、ミュンヘン美術アカデミーで高い技術を身につけた原田直次郎。重要文化財2点を含む作品と資料で画業を振り返る展覧会が、神奈川県立近代美術館 葉山で開催されています。
<会期:2016年4月8日(金)~5月15日(日)>

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幼い頃からフランス語を学び、兄もドイツに留学するなど、先進的な環境で育った原田。ドイツ留学中の作品を見ると、一気に実力をつけていった様子がよくわかります。重要文化財「靴屋の親爺」(1886)は、重厚で自信に満ちた作品。ドラマティックな明暗の表現で、町の靴屋というより哲学者のような趣が。「神父」(1885)は、額とあごひげに光をうけた聖職者の横顔を描き、静かでおごそかな雰囲気が漂います。

1887年帰国後の日本は、国粋主義的な風潮の中で洋画が日本画より低くみられていたといいます。「西洋画は益々奨励すべし」として、原田が1890年第3回内国勧業博覧会に出品した大作が「騎龍観音」(重要文化財)。会場では最初の展示室に、この作品のみが展示されています。

緑の龍の背にすくっと立つ観音は、白のベールと西洋のドレスのような白い衣をまとっています。龍は荒々しくはなく、やさしい表情で、戯れる犬のように感じられるほど。原田は、志半ばにして36歳で病に倒れますが、さらにどんな西洋画を描きたかったのでしょうか。死を悼んだ鴎外は、没後10年にあたる1909年に遺作展を開いたとのことです。

会場に隣接して、「コレクション展 明治の美術」が開かれており、五姓田義松(1855~1915)「老母図」(1875)も見ることができます。ふたつの展示を明治の洋画展として楽しめますね。

展覧会のホームページはこちらから
神奈川県立近代美術館 葉山

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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