ポンピドゥー・センター傑作展

パリのポンピドゥー・センターは、国立近代美術館に加え、図書館や音楽研究所も入る総合文化施設。美術、音楽、ダンス、映画など、芸術の拠点として1977年に開館しました。その所蔵作品から、フランス20世紀美術の選りすぐりの作品が東京都美術館に集結しています。

ユニークなのは、1906年から1977年に制作された作品を、1年1作家1作品で紹介していること。重複はありませんので、71人の作家に出会うことができます。作家のプロフィール、肖像写真、作家自身の言葉も紹介されていますので、知らない作家でもとまどうことがありません。その時代を生きていたかのように、芸術を追体験できる空間が広がっています。
<会期:2016年6月11日(土)~9月22日(木)>

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1906年、デュフィ(1877~1953)「旗で飾られた通り」から始まります。フランス革命記念日の町の主役は、高く掲げられたトリコロールの旗。俯瞰的な構図の中で、旗の向こうに通りを歩く人々が小さく描かれています。

1917年は、シャガール(1887~1985)「ワイングラスを掲げる二人の肖像」。白いウェディングドレスをまとった妻のベラに肩車され、ワイングラスを掲げる陽気なシャガール。喜びにあふれた画面は、面で形がはっきりと塗り分けられ、新鮮なタッチです。

1926年、ロベール・ドローネー(1885~1941)「エッフェル塔」は、オレンジ、黄色、ブルーなど心躍る色彩。下から見上げる角度で塔が描かれ、希望の象徴のように感じられます。1935年、ピカソ(1881~1973)「ミューズ」は、眠っている女性の横で、もう一人の女性が鏡に映った自分の姿を描いています。黒の輪郭線に、ブルーやグリーンの涼やかな色彩が印象的な作品です。

1936年は、パブロ・ガルガーリョ(1881~1934)の彫刻作品「預言者」。腕を上げ、口を大きく開けた預言者が、骨格の一部だけを肉付けしたかのように、形のある部分と空洞の部分とで表現されています。不思議な迫力に満ちています。

1960年になると、ガスマスクを箱の中に敷き詰めた、アルマン(1928~2005)「ホーム・スウィート・ホーム」のような作品が登場。赤瀬川原平が好みそうです。1969年、アガム(1928~)「ダブル・メタモルフォーゼⅢ」は、絵の前を鑑賞者が動くことで変化して見える、だまし絵のような作品。

フォービスム、キュビスムなどから現代アートへと、時代の流れによって、さまざまに変化する芸術。パリを拠点に活躍している建築家、田根剛氏が担当した展示デザインもすばらしく、東京都美術館の3フロア、各階によって異なる展示空間にも魅了されます。

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東京都美術館

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ロメロ・ブリット展

赤、青、黄、緑、ピンクなど、鮮やかで心躍る色彩と、太く黒い輪郭線でのびやかに描かれたポップ・アートが並んでいます。ブラジル出身のポップ・アーティスト、ロメロ・ブリット(1963~)の作品は、愛や希望、喜びにあふれ、わくわくした気持ちにしてくれます。西武渋谷店で開催されているロメロ・ブリット展は、西武池袋店にも巡回します。
西武渋谷店<会期:2016年5月31日(火)~6月12日(日)>
西武池袋店<会期:2016年6月22日(水)~7月4日(月)>

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ロメロ・ブリットは、ブラジルオリンピック委員会の任命を受け、リオデジャネイロのオリンピックグローバルアンバサダーにも就任。ブラジルを代表するポップアーティストです。会場には、原画だけでなく、立体作品も多数展示されています。
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絵の上には、ラメのようなきらめきの素材が貼り付けられています。「ストリートダンシング」は、色違いの連作です。
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愛し合う人々を描くのは多くの喜びを与えてくれるという「オールナイトダンシング」。
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家族の歴史が過去と現在をつないでいると考えて描いた家族の肖像「ファミリーツリー」。
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ミスアメリカとバービー。
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初期の作品には、マティスやピカソ作品からのインスピレーションが感じられます。
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明るい気持ちで帰路につけそうですね。

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NHKプロモーション

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国立西洋美術館 世界文化遺産へ前進

国際記念物遺跡会議(イコモス)から世界文化遺産登録勧告を受けた国立西洋美術館。日本の国立西洋美術館を含む7ヶ国17件のル・コルビュジエ(1887~1965)の建築作品が対象とされています。国立西洋美術館の世界遺産登録は、これが3度目の挑戦。7月のユネスコ世界遺産委員会で最終審査されますが、認められれば、東京都内でははじめての世界文化遺産となります。

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国立西洋美術館は、フランス政府から日本へ返還された「松方コレクション」が基礎となっています。実業家の松方幸次郎(1865~1950)は、第一次世界大戦の頃から、欧州で数多くの西洋絵画や工芸品を収集し、若い日本の画家たちに本物の西洋美術を見せる美術館をつくりたいと願っていました。

ところが、世界恐慌のあおりを受けて経営危機に陥り、美術品は散逸。パリに残された400点も、第二次世界大戦中にフランス政府の管理下におかれてしまいます。戦後、フランス政府が日本への返還の条件としたのは、専用の美術館をつくり展示すること。そのための美術館として、1959年、国立西洋美術館が誕生しました。

設計にあたったのは、近代建築の巨匠として活躍していた、ル・コルビュジエ。コルビュジエの構想は、巻貝が中心から出発して外に向かっていくように、コレクションの増加に伴い建物も増築していくという「無限成長美術館」だったそう。本館は、常設展の展示スペースになっていますが、確かに、次々に現れる展示空間を回遊するように歩くイメージがあります。

本館正面の入り口部分には、柱で支えられたピロティがあり、風が吹きぬけます。当時は、屋上庭園や、自然光を取り入れて絵画を見せる考え方があったとのことです。現在は作品保護のため、温湿度管理が厳密になり、人工照明となっていますが、なんとも気持ちのよい美術館の構想です。コルビュジエは美術館専門の建築家ではなく、住居のプロフェッショナルでもあり、快適な居住空間の発想がいかされているのかもしれません。

国立西洋美術館では、現在カラヴァッジョ展が開催中ですが、ぜひ、常設展にも足を運び、コルビュジエの設計と思想に触れてみてはいかがでしょうか。

こちらの記事もぜひ
カラヴァッジョ展

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