田沼武能・熊切圭介・齋藤康一写真展「時代の風貌」
教科書で見知っている志賀直哉、川端康成といった小説家や、ブームを巻き起こした小津安二郎、大島渚などの映画監督。さらに、映画「シン・ゴジラ」で首相官邸の壁に掛けられていた絵の作者でもある片岡球子。昭和の時代に文化を創りあげた人物たちの肖像とじっくり向かい合える写真展が、ノエビア銀座ギャラリーで開催されています。
<会期:2016年9月5日(月)~11月4日(金)>
会場には、24枚の肖像写真が並んでいます。一番古い写真は、60年以上前に撮影されたもの。撮影したのは、日本のフォトジャーナリズムを牽引してきた3人の写真家です。文化人を60年以上撮り続ける田沼武能(1929~)、週刊誌を中心にグラビアページを40年担当した熊切圭介(1934~)、撮影した人物は2000人以上という齋藤康一(1935~)。肖像写真のプロたちが写した、存在感に満ちた風貌からは、表現者としての内面はもちろん、彼らが生きた時代の空気まで伝わってくるようです。
「小説の神様」と言われた志賀直哉(1956年撮影)は、東京・青山の自宅で、鳥かごに顔を寄せています。カナリアにひげをつつかせてご満悦の志賀先生。文豪のイメージとは異なる、微笑ましい姿を見ることができます。
国際的にも評価の高い小津安二郎監督(1960年撮影)は、北鎌倉の自宅の座敷に、自慢の日本画のコレクションを並べて、悦に入っていらっしゃる姿をパチリ。若い頃は絵描きになりたかったそうです。
童謡の「赤とんぼ」などを作曲した山田耕筰(1952年撮影)は、ダブルの背広でピアノにもたれ、ダンディなたたずまい。ベルリンの王立音楽院で学び、フランスの勲章も受章されています。
池田満寿夫、佐藤陽子の両氏(1989年撮影)は、並んでソファにこしかけ、3匹の犬と戯れています。幸福感に満ちた和やかなひとときです。
ひとつひとつのシーンがキャプションで解説されており、その場に立ち会っていたかのような気持ちで鑑賞できます。それぞれの人物の新しい魅力を発見してみてはいかがでしょうか。
展覧会のホームページはこちらから
ノエビア銀座ギャラリー
<会期:2016年9月5日(月)~11月4日(金)>

会場には、24枚の肖像写真が並んでいます。一番古い写真は、60年以上前に撮影されたもの。撮影したのは、日本のフォトジャーナリズムを牽引してきた3人の写真家です。文化人を60年以上撮り続ける田沼武能(1929~)、週刊誌を中心にグラビアページを40年担当した熊切圭介(1934~)、撮影した人物は2000人以上という齋藤康一(1935~)。肖像写真のプロたちが写した、存在感に満ちた風貌からは、表現者としての内面はもちろん、彼らが生きた時代の空気まで伝わってくるようです。
「小説の神様」と言われた志賀直哉(1956年撮影)は、東京・青山の自宅で、鳥かごに顔を寄せています。カナリアにひげをつつかせてご満悦の志賀先生。文豪のイメージとは異なる、微笑ましい姿を見ることができます。
国際的にも評価の高い小津安二郎監督(1960年撮影)は、北鎌倉の自宅の座敷に、自慢の日本画のコレクションを並べて、悦に入っていらっしゃる姿をパチリ。若い頃は絵描きになりたかったそうです。
童謡の「赤とんぼ」などを作曲した山田耕筰(1952年撮影)は、ダブルの背広でピアノにもたれ、ダンディなたたずまい。ベルリンの王立音楽院で学び、フランスの勲章も受章されています。
池田満寿夫、佐藤陽子の両氏(1989年撮影)は、並んでソファにこしかけ、3匹の犬と戯れています。幸福感に満ちた和やかなひとときです。
ひとつひとつのシーンがキャプションで解説されており、その場に立ち会っていたかのような気持ちで鑑賞できます。それぞれの人物の新しい魅力を発見してみてはいかがでしょうか。
展覧会のホームページはこちらから
ノエビア銀座ギャラリー
テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術