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シャセリオー展

シャセリオー(1819~1856)とは耳慣れない画家ですが、展覧会のメインビジュアル「カバリュス嬢の肖像」(1848)には、ひとめで心惹かれる魅力があります。金髪でばら色の頬を持つふくよかな女性像とは異なり、青白くも見える透明感のある肌と澄んだ瞳、どこか憂いのある知的な印象が漂います。真珠色のドレスと水仙の髪飾りが美しさを引きたてて。

カリブ海のイスパニョーラ島に生まれたシャセリオーは、11歳で新古典主義の巨匠アングル(1780~1867)に入門を許され、16歳でサロンに入選。アングルをして「この子はやがて絵画界のナポレオンになる」と言わしめたとか。日本で初めてとなる本格的な回顧展が、国立西洋美術館で開催されています。
<会期:2017年2月28日(火)~5月28日(日)>

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20代に入ったシャセリオーは、ロマン主義の芸術家との交流を深め、アングルの古典主義から離れて、独自の作品世界を作り上げていったといいます。月桂樹に変身していくダフネと、ダフネにすがって嘆くアポロンを描いた「アポロンとダフネ」(1845)。叙情的な世界が、色彩豊かに描かれています。モロー(1826~1898)の「アポロンとダフネ」もいっしょに展示されていますが、構図が反転されてはいるものの、シャセリオーの影響が明らかです。モローは、シャセリオーが手がけた会計監査院の壁画に感銘を受け、師として慕ったのだそう。

水浴するニンフのかたちをとりながら、文豪ヴィクトル・ユーゴーをも魅了したという女優アリス・オジーをモデルに描かれた裸婦像「泉のほとりで眠るニンフ」(1850)。下に敷かれたピンクのドレス、腋にうっすらと見てとれるヘア。オジーと恋愛関係にあったというシャセリオーの感情が反映されているかのような2mの大作です。

1846年のアルジェリアへの旅も、シャセリオーに影響を与えました。「コンスタンティーヌのユダヤの娘」(1846~1856)には、異国の衣装と宝飾品を身に着けた、黒い眉と瞳の女性が描かれ、こちらを見すえた強い視線が印象的です。

37歳で世を去ってしまいますが、モローはシャセリオーの死に大きな打撃を受け、自宅に引きこもったといい、後年、シャセリオーの思い出にささげるオマージュとして「若者と死」(1881)を描いています。壁画家としての道を継承したというシャヴァンヌ(1824~1898)の作品も見ることができます。

19世紀前半のフランス絵画において、アングルやドラクロワ(1798~1863)に次ぐ重要な画家として位置づけられているといういうシャセリオー。知らなかった魅力が堪能できます。

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こちらの記事もぜひ
マティスとルオー展
シャヴァンヌ展

展覧会のホームページはこちらから
国立西洋美術館

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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