ピカソとシャガール 愛と平和の賛歌

スペイン出身のピカソ(1881~1973)と、白ロシア(現ベラルーシ共和国)出身のシャガール(1887~1985)は、どちらもパリを拠点に活躍したエコール・ド・パリの画家。ポーラ美術館開館15周年を記念して、二人の作品約80点を並べて展示するというユニークな展覧会が開催されています。
<会期:2017年3月18日(土)~9月24日(日)>

201701 619

シャガールといえば、空に浮かぶ恋人たちのモチーフが思い浮かびます。妻ベラへの愛が感じられますが、もうひとつ忘れてはならないのが、故郷ヴィテブスクへの愛。イズバと呼ばれる丸太小屋や、人と動物がともに生きる風景。ヴィテブスクの空の上を、恋人たちが飛び、上下に切断された男性の頭部も浮かびます。ナチスにより破壊された悲しみの情景としても描かれました。

ピカソも愛する家族を描いていますが、ひし形や山形の面を集めたプリズムのような表現や、複数の視点からとらえた人物像とし、技法をこらしています。ふたりの作品を見比べられる面白さが本展の醍醐味です。

また、ユダヤ人であったため、ナチスを逃れてアメリカに亡命したシャガールと、戦争という不条理に抵抗するため、パリに住み続けたピカソ。ふたりの平和への願いが込められた巨大なタペストリーも見逃せません。ピカソとシャガールが信頼を寄せたタペストリー作家の手によるものです。

シャガールの「平和」は、ニューヨーク国連本部の記念講堂に設置されたステンドグラスの下絵に基づいて制作され、ブルーの背景いっぱいに、動物たちと人間が描かれています。ピカソの「ミノタウロマキア」は、牛頭人身の怪物ミノタウロスが人々を襲う場面が描かれ、その恐怖が第二次世界大戦への不安と重なります。

ともに長寿で多作。ふたりの巨匠と対峙する贅沢な空間が広がっています。

展覧会のホームページはこちらから
ポーラ美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

プロフィール

青い鳥

青い鳥
心が豊かになるアートを見つけに飛び立つ青い鳥です。

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSS
リンク
QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: