若冲と蕪村

江戸時代に活躍した伊藤若冲(1716~1800)と与謝蕪村(1716~1783)は、同い年。京都の青物問屋に生まれ、40歳で隠居して画業に専念した若冲。大坂の農家に生まれた蕪村は、江戸で俳諧を学び、40歳のころ京都に移住し、俳諧をたしなみながら絵を描きました。生誕300年を記念し、ふたりの作品を並べて鑑賞できる稀有な展覧会がサントリー美術館で開催されています。
<会期:2015年3月18日(水)~5月10日(日)>

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サントリー美術館の吹き抜けの空間に並ぶ大屏風。銀地に描かれた「山水図屏風」(1782)は、蕪村晩年の大作とされ、画面全体の銀の光沢に圧倒されます。若冲晩年の「象と鯨図屏風」(1797)は、右に陸の王者「象」が高く鼻を上げ、左に海の王者「鯨」が勢いよく潮を吹く図。2008年に北陸の旧家で発見されたとか。おおらかで天衣無縫な味わいが楽しめます。

若冲は青物商であったからか、野菜をモチーフとした作品も描いています。「蔬菜図押絵貼屏風」(1796)は、えんどう、かぶ、大根、里芋、なす、松茸、かぼちゃなど12種の蔬菜を1枚にひとつずつ描いたユニークなもの。「果蔬涅槃図」(18世紀)は、涅槃図の登場人物を野菜に置き換えて描いており、釈迦はなんと二股大根。周囲を60種以上の野菜や果物が囲んでいます。

鶏のイメージもある若冲ですが、「雪中雄鶏図」(18世紀)は雪のつもった竹の下に、片足で立つ鶏が。ねっとりとした雪の表現が若冲ならでは。

不気味なまでの迫力をたたえていたのは、蕪村の双幅「鳶・鴉図」(18世紀)。右には、吹き荒れる風雨の中の鳶。左には、雪の中の2羽の鴉。刷毛のタッチで表現した風雨の激しさと、地を塗り残して表現した雪の冷たさ。耐え忍ぶような鳥たちに情念を感じました。

京都では、近辺に居をかまえていたという若冲と蕪村。同じ時代の空気を吸った二人の絵師をじっくりと見比べてみては。

展覧会のホームページはこちらから
サントリー美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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