ルノワール展

光を吸い込んで内側から輝くような肌と、やわらかなバラ色の頬。ルノワール(1841~1919)は、自らを人物画家と自負していたといいますが、彼の描く女性像は幸福感と明るさに満ち、多くの人たちに愛されています。最大規模の印象派コレクションを誇るパリのオルセー美術館、オランジュリー美術館が所蔵する、100点を超えるルノワールの作品と資料が、国立新美術館で展示されています。
<会期:2016年4月27日(水)~8月22日(月)>

201601 421

なんといっても「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」(1876/第3回印象派展出品作品)が初来日しているのは、大きな話題のひとつです。モンマルトルの丘にある2台の風車(ムーラン)のふもとにオープンしたダンスホール。着飾った男女が広い庭につどい、ダンスや会話を楽しむ様が、いきいきと描かれています。人々の笑い声やざわめきまで聞こえてくるようです。人物にあたる木漏れ日によって、太陽や青空が描かれていなくても、よく晴れた日の屋外であることが感じられます。当時のパリ生活の特徴的な場面が描かれているため、歴史的資料としても価値ある作品とされているそうです。

そして、対の作品として楽しめる「都会のダンス」(1883)と「田舎のダンス」(1883)には、縦長の画面いっぱいにダンスを踊る1組の男女が描かれています。「都会のダンス」の女性は、豊かな光沢のあるシルクのドレスを纏い、すまして踊っていますが、「田舎のダンス」の女性は、木綿のドレスに扇子を持って、体型もふっくら。でも、輝くような笑顔から、心からダンスを楽しんでいることがわかります。「田舎のダンス」の女性は、ルノワールの妻アリーヌがモデルだとか。

また、ルノワールはモネ(1840~1926)と仲がよく、初期には連れ立って戸外制作していたといいます。「草原の坂道」(1875)に描かれるのは、まばゆい光あふれる草原の坂をおりてくる女性や子どもたち。絵の中に入って、光と緑に戯れたい気持ちがあふれてきます。「その中を散歩したいと思わせるような絵が好きだ」と語ったルノワールの言葉さながら。

他にも、初めて目にした裸体の男性像「猫と少年」(1868)は、ルノワールらしからぬミステリアスな魅力を漂わせ、最晩年に絵筆を手にくくりつけて描いたという「浴女たち」(1918-19)は、ルノワールの桃源郷であったのではないかと思わせます。多彩な作品のそれぞれの魅力を堪能できる展覧会です。

展覧会のホームページはこちらから
国立新美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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