三菱一号館美術館名品選2013-近代への眼差し 印象派と世紀末美術

19世紀後半、パリで互いに刺激し合い、影響し合った綺羅星のような画家たち。それぞれに新しい表現を模索した149点の作品群が、三菱一号館美術館の名品選として公開されています。29人の美術家の作品が展示されていますが、特に印象に残った3人の画家、ルノワール、ルドン、ヴァロットンをご紹介します。同時代に生きたとは思えないほど、全く違う視点で作品を生み出しています。
<会期:2013年10月5日~2014年1月5日>

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①ルノワール 1841~1919
印象派といえば、必ず名前があがるルノワールですが、パレットで絵具を混ぜずに、異なる色で点のように描く印象派の技法に疑問を持つようになったそうです。1881年にイタリア旅行でラファエロを見たことで、印象派の技法は、輪郭があいまいになるため、人物を描くのに適していないと考えるようになりました。そして、古典的な輪郭線を用いて描かれたのが、ポスターに使用されている「長い髪をした若い娘」(1884年)です。

②ルドン 1840~1916
ルノワールと1歳違いですが、印象派が戸外の光を描いたのに対し、自己の内面と向き合い、独自の想像の世界を描き出しました。黒1色のリトグラフ「夢のなかで」(1879年)は、なんとも幻想的です。黒の作品を発表していたルドンですが、1890年ごろから、パステルや油彩の色彩豊かな作品を手がけるようになります。神秘的で美しい「小舟」(1900年)、高さ2.48mの大作「グラン・ブーケ」(1901年)は、一見の価値ありです。

③ヴァロットン 1865~1925
スイスで生まれ、1882年にパリに出たヴァロットンは、簡略化された線を生かした白黒の版画で人気を博しました。風刺をこめて描かれた「アカデミー・フランセーズ会員」(1892年)、パリ市民の日常をエスプリのきいた視線で描いた「息づく街パリ」(1894年)など、都会的で辛辣なニュアンスに満ちています。冷笑をうかべたような子どもの姿は、藤田嗣治の描いた子どもたちを彷彿させます。

「レスタンプ・オリジナル」という創作版画集のために制作した、さまざまな美術家の作品も展示されています。彫刻家であるロダンの版画にも会えますよ。また、三菱一号館美術館では、2014年6月14日~9月23日の会期で、ヴァロットンの回顧展が開催予定とのこと。楽しみですね。

展覧会のホームページはこちらから
三菱一号館美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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