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日本画の教科書 東京編

開館50周年記念特別展として、日本画の名品を惜しげもなく公開している山種美術館。創立者である山崎種二が、戦前戦後を通して同時代の画家たちを支援し交流しながら、コレクションを形成してきた山種美術館だからこその展示です。「日本画の教科書」と題することができるのも、その自信の表れといえるでしょう。さて、どんな名品に出会えるでしょうか。
<会期:2017年2月16日(木)~4月16日(日)>

201701 171

日本画の魅力といえば、花鳥風月など自然の風物が四季の彩りの中で描かれていること。東山魁夷(1908~1999)の四季は、「年暮る」(1968)、「春静」(1968)、「緑潤う」(1976)、「秋彩」(1986)。

昭和30年代後半、川端康成に「京都は今、描いといていただかないとなくなります」と言われた東山は、京都を描くようになったといいます。「年暮る」に描かれているのは、年の瀬の京都。低く連なる家々の屋根に、しんしんと雪が降り積もる情景です。人は描かれていませんが、家の中で新しい年の訪れを待ちわびていることでしょう。春は、洛北の山の青々とした杉を背景に、咲き誇る桜の花を描いた「春静」。緑と薄桃色の対比が美しく、山あいの静かな春を感じさせます。修学院離宮の庭園を描いた「緑潤う」は、池の青と樹木や苔の緑という、同系色の色合いがすがすがしい夏の景観。「秋彩」の小倉山は秋色に染まり、紅葉の朱や黄と、常緑樹の青紫が響きあう美しい作品。

荒木十畝(1872~1944)の「四季花鳥」(1917)は四季の4幅対。春は、画面一面に咲く椿と木蓮の下、散歩を楽しむような鳥たち。夏は、青の桐の花に囲まれて、見つめ合う2羽の鳥。秋は、鮮やかに色づく紅葉の幹のアカゲラ。そして冬は、雪の降り積もった梅が花を咲かせ、寒そうに身を寄せ合う5羽の雀。装飾性豊かで目を奪われる、大正期の作品です。

開花が待ち遠しい桜を描いた作品で印象に残るのは、橋本明治(1904~1991)「朝陽桜」(1970)。福島県三春町のしだれ桜を写生して生まれたそう。花びら1枚1枚が盛り上がったように描かれ、所々に金砂子がまかれています。金砂子で、朝陽に映える桜をイメージしたといいます。

花鳥風月以外の作品も充実しています。前田青邨(1885~1977)「大物浦」(1968)は、平家物語の一場面が描かれています。画面いっぱいに群青で力強く描かれた嵐の海。対角線上に、義経らが乗る船を配したダイナミックな構図。ここまでは荒々しいのに、よく見ると、船の中には一人ひとりの人物が細かく描きこまれ、見飽きません。青邨83歳の作。

東京画壇の名品がそろっています。

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日本画の教科書 京都編

展覧会のホームページはこちらから
山種美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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