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Kawaii日本美術―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで

好ましく、愛すべき対象をすべて「かわいい」と表現しがちな昨今に、疑問がない訳ではないのですが、共感のひとつの指標であることは確かかもしれません。日本美術の宝庫である山種美術館で、「かわいい」をキーワードとした展覧会が開催されています。「かわいい」と感じることのできる作品を見つけることから、日本美術に親しめる展覧会です。
<会期:2014年1月3日~3月2日>

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第1章は「描かれた子ども」。小さくて丸みを帯びた体形、愛らしい表情や仕草などに加え、描かれた時代の生活文化が感じ取れるのも魅力です。伊藤小坡(1877~1968)の「虫売り」(1932)は、市松模様の虫売りの屋台で虫を買い、うれしそうな子どもたちが描かれています。虫は、こおろぎでしょうか。鈴虫でしょうか。

川端龍子(1885~1966)の「百子図」(1949)は、首に鈴をつけた象を取り囲む子どもたちの図。戦後の昭和24年、子どもたちが「象を見たい」という手紙をインドに送ったことで、インドから象がやってきたのです。また、川﨑小虎(1886~1977)の「ふるさとの夢」(1928)は、角兵衛獅子の子どもがまどろんでいますが、夢にでてくるのは、離れて暮らす両親や、凧あげや水あそびをした懐かしいふるさとの日々でした。

第2章は「生きもの大集合」。牧進(1936~)の「明り障子」(2004)は、水仙の咲く冬の庭に、小雀たちが集っています。両側に開けた障子が描かれているため、鑑賞者が部屋から庭を見ている気持ちになり、水仙の香りが漂い、雀の声も聞こえてきそうです。

竹内栖鳳(1864~1942)は、「鴨雛」(1937)と「緑池」(1927)が印象に残ります。前者は、春の日差しの中、餌場でくつろぐ3羽の鴨が描かれ、手前の1羽は、満腹で仰向けになっているのがユーモラスな作品。後者は、画面には1匹の蛙のみが描かれ、水のブルーを蛙の身体に重ねて、池から顔だけのぞかせている様が表現されています。福田平八郎(1892~1974)の「桐双雀」(1942)は、2羽の雀が色の面で表現されており、版画のような味わいが新鮮で、丸々した身体もほほえましく感じられます。

第3章は「小さい・ほのぼの・ユーモラス」。伊藤若冲(1716~1800)の作品は、7体のほのぼのとした伏見人形を描いた「伏見人形図」(1799)と、五十数人の托鉢僧を描いた「托鉢図」(1793)。いずれも、なんと80歳前後に描かれています。そして必見なのが、熊谷守一(1880~1977)。「とのさま蛙」(1957)、「蝉」(1961)など、板に描いた油彩が展示されていますが、若冲と同じく80歳前後の作品です。形を単純化した輪郭と、平明な色彩。若冲も守一も、老境のおだやかな心持ちが伝わってくるようです。「かわいい」というと、幼さや未完成のニュアンスもありますが、悟りもまた、それを感じさせるということでしょうか。

展覧会のホームページはこちらから
山種美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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心が豊かになるアートを見つけに飛び立つ青い鳥です。

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