フランス印象派の陶磁器1866-1886 ジャポニスムの成熟

開国したばかりの日本は、19世紀英国の唯美主義に影響を与え、日本様式の芸術性の高い調度品を取り入れた暮らしが美しいとされました。19世紀後半のフランスの陶芸においても、ジャポニスムから着想を得た、革新的な陶磁器が作られていました。日本美術が反映されたテーブルウエアや陶芸作品を、印象派の絵画を交えて紹介する展覧会が、パナソニック汐留ミュージアムで開催されています。
<会期:2014年4月5日~6月22日>

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フランス陶器における最初のジャポニスム作品は、<ルソー>シリーズ。1874年、第1回印象派展にも出品した銅版画家のフェリックス・ブラックモン(1833~1914)がデザインしました。当時の食器は、皿の中央に装飾が配置され、縁取りがあり、左右対称が常識でした。ブラックモンは、日本版画からとったモチーフを、余白を生かして非対称にちりばめたのです。そこに描かれているのは、魚、海老、蝶、鶏や、季節の植物。日本美術のモチーフが、白地に黒く太い輪郭線で描かれ、中が鮮やかな色彩で彩られています。

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会場では、<ルソー>シリーズでテーブルがコーディネイトされ、壁には、ルノワール(1841~1919)「赤い服の女」(1892頃)が飾られています。テーブルについていた当時のフランス女性であるかのように・・。<日本の題材>シリーズと題した、歌川国芳(1797~1861)の歌舞伎役者の図柄を参考にした人物や、着物の人物が描かれた食器もユニークです。

また、「バルボティーヌ」という新しい技法によって、筆触を生かし、画家がキャンバスに絵を描くような絵付けも可能になりました。表面に印象派の絵画が閉じ込められたかのような仕上がりです。モネ(1840~1926)「ジヴェルニー付近のリメツの草原」(1888)といっしょに展示されています。

他にも、漆工を思わせる黒地に金で花鳥図を描いた花瓶や、藍地に白で睡蓮、鶏、蝶、こおろぎなどをあしらった皿、植物で装飾された鉄瓶など、日本美術が色濃く反映されています。当時のフランスにとって、日本とは、遠くて美しいあこがれの国だったのですね。

展覧会のホームページはこちらから
パナソニック汐留ミュージアム

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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