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パブロ・ピカソ 版画の線とフォルム

誰もが知る、20世紀を代表する巨匠であるピカソ(1881~1973)。絵画だけでなく、彫刻、版画、陶器、舞台装置などを幅広く手掛け、膨大な作品を残しています。1900年にパリを初めて訪れたピカソは、1904年から本格的に銅版画に取り組みましたが、生涯で制作した版画の数は、なんと2000点を超えるとか。ピカソの版画作品に注目した展覧会が、町田市立国際版画美術館で開催されています。
<会期:2014年4月12日~6月15日>

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パリに出て間もなくの版画作品は、繊細な線で描かれ、どこかもの悲しい雰囲気が漂っています。一瓶のワインと一片のパンという質素な食卓を前に、寄り添う男女を描いた「貧しき食事」(1904)。女性の表情に、かすかな微笑みが感じられるのが救いかもしれません。貧しい人々やサルタンバンク(旅芸人)が取り上げられています。

1930年代になると、描かれる線は太く、フォルムも丸みをおびてきます。18世紀の博物学者であったビュフォンの「博物誌」(1749-67刊)に基づいて制作された、ピカソの挿絵(1936/1942刊)はとても魅力的。雄羊、ロバ、犬、ライオン、ハゲタカ、ダチョウ、カエル、バッタ・・・どれもが、黒の濃淡を生かした墨絵のような味わいで、いきいきと描かれています。ピカソ自身も動物好きであったそうです。

また、ピカソは幼いころ、父に連れられて闘牛場に行くことを何よりも楽しみにしていたとか。「闘牛技」(1955-56/1956刊)は、闘牛の研究書の挿絵として、牡牛の入場や、闘牛士と牡牛との対決の場面が描かれています。黒の面でシルエットのように描かれた、闘牛士や観衆。余白の白に、スペインの照りつける日差しまで感じられるようです。

晩年のピカソは、南フランスで45歳年下のジャクリーヌ・ロックと穏やかな日々を過ごしたといいます。この頃の多色刷りリノカット作品は、ダイナミックで迫力があります。赤と黄で、牡牛に槍を突き刺そうとするピカドールを描いた「槍」(1959)。テーブルのリンゴを照らし出す、煌々と輝くランプの光が印象的な「ランプの下の静物」(1962)。そして、ジャクリーヌの肖像である「帽子をかぶる女の顔」(1962)は、色彩も明るく、ピカソのジャクリーヌへの愛情が表れています。

若き日から晩年まで、ピカソの版画を総覧する、版画美術館ならではの展示です。

展覧会のホームページはこちらから
町田市立国際版画美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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