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オルセー美術館展 印象派の誕生

1874年、パリで第1回印象派展が開かれる以前より、“新しい絵画”の潮流は始まっていました。オルセー美術館から名画84点が来日し、“印象派の誕生”をテーマに、絵画の変革をたどる展覧会が国立新美術館で開催されています。
<会期:2014年7月9日(水)~10月20日(月)>

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19世紀後半、神話や歴史、聖書などを題材に理想の美を描くのではなく、現実の世界を自由に描こうという機運が高まっていました。クールベ(1819~1877)が「裸婦と犬」(1861~62)で描いた裸婦は、少したるんだシルエットの生身の女性。ミレー(1814~1875)の「晩鐘」(1857~59)も、神や聖書の中の人物ではなく、農民の心の祈りを描いています。

そして、パリの“今”を描き、印象派の先駆的画家として知られるマネ(1832~1883)。マネの絵は、今回最多の11点が出品されており、展覧会も、1章が「マネ、新しい絵画」、最終章が「円熟期のマネ」と題され、マネに始まりマネに終わる構成となっています。

1章にある「笛を吹く少年」(1866)は、肖像といえば王侯貴族が描かれた時代に、無名の鼓笛隊の少年を描いた作品。サロンで落選し、「貸衣装屋の看板のようだ」と酷評されたとか。少年と空間のみのシンプルな構成。今では、浮世絵の影響と指摘されていますが、その平面的な描き方は、当時の批評家には斬新すぎたのでしょうか。実際に絵の前に立つと、赤、黒、白、黄と大胆な色彩で簡潔に描かれた少年の姿が、光輝くような鮮やかな印象で心をとらえます。

最終章にある「婦人と団扇」(1873~74)は、ジャポニスムが色濃く反映された作品。金の腕輪と髪飾り、黒のドレスの女性の背景には、日本モチーフの鶴の絵が描かれ、団扇が散らされています。

マネを慕ったモネ(1840~1926)の作品も見逃せません。26才のモネが、マネの「草上の昼食」(1863)に触発され、「失敗したら死ぬだろう」という意気込みで描いた「草上の昼食」(1865~66)は、4mに及ぶ大作。ピクニックといった日常の風景を、歴史画のような大作として描いたのも印象派ならでは。当時のブルジョアジーの美しい装いも楽しめます。

「ラ・ジャポネーズ」(1876)で、妖艶に微笑んでいたモネの妻カミーユ。その亡骸を描いた「死の床のカミーユ」(1879)のように、悲しい作品も。死者の顔色の微妙な変化が、ブルーグレーのグラデーションで描かれています。

新しい表現を求め、同時代の風物を描いた印象派の画家たち。都市化していくパリや、鉄道によって足をのばせるようになった郊外の風景、ブルジョアジーの生活シーンなどが題材となりました。主観的な感覚で表現された“新しい絵画”の成り立ちに迫る展示です。

展覧会のホームページはこちらから
国立新美術館

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ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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