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成田亨 美術/特撮/怪獣 ウルトラマン創造の原点

ガラモン・カネゴン・セミ人間・ウー・バルタン星人…。1960年代、テレビで見た怪獣たちは、小学生のヒーローでした。1954年、映画「ゴジラ」の制作に参加し、その後、円谷英二の要請で、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンの怪獣、メカニックなどのデザインを手がけた成田亨(1929~2002)。その創造の原点を探る展覧会が、富山県立近代美術館で開催されています。
<会期:2014年7月19日(土)~8月31日(日)>

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青森出身の成田亨は、画家をめざし、武蔵野美術学校の西洋画科に入学しますが、彫刻科に転向します。ジャコメッティのそぎ落とされた造形に、単なる具象ではない芸術表現の可能性を見出していたとか。成田は、自らの彫刻を具象でも抽象でもない「半抽象彫刻」と呼んでいたといいます。

成田が怪獣のデザインのヒントとしたのは、イグアナ、セイウチ、ヤマアラシ、ヒトデ、クワガタ、アリクイなどの動物たち。実際の生物の造形をヒントに、誰も見たことのない宇宙人や怪獣などの造形をつくりだす成田のデザインには、「半抽象彫刻」の考え方が生かされていたように思います。

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さらに、バルタン星人は、セミ人間にハサミと角を、カネゴンは、巻貝にファスナーを組み合わせてデザインされています。生物に人工物を組み合わせるという創造の方法は、シュルレアリスム的であると評されています。ケムール人がピカソ(1881~1973)「帽子をかぶった男」(1914)をイメージの源泉としていたり、チブル星人は向井良吉(1918~2010)「アフリカの木Ⅱ」(1955)との類似が見られるなど、国内外の芸術のエッセンスも取り入れていました。会場では、それらが並べて展示されており、なるほどと思わせます。

成田の仕事は、怪獣のデザインだけではありませんでした。1970年、大阪万博の太陽の塔内部の「生命の樹」は、岡本太郎の原案をもとに、成田がデザインしたもの。映画「麻雀放浪記」(1984)では、敗戦直後の上野の焼け跡のミニチュアセットのデザインを手がけました。会場には、そのミニチュアセットが展示され、実際にカメラを動かして、映像としてモニターで見ることもできます。

特撮番組の着ぐるみを想定しない、自由度の高い怪獣デザイン(1984~87)も展示されており、鉛筆画ですが、迫力があります。実現しなかったアニメ企画「世紀末大戦MU-ムウ-」(1989)のキャラクターデザインを見ると、アニメが実現していたとしたら、新しい成田の世界が展開されていただろうに、と思わずにはいられません。

展示数も多く、みごたえのある展覧会です。来年、福岡市美術館、青森県立美術館に巡回予定です。

展覧会のホームページはこちらから
富山県立近代美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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