第20回 秘蔵の名品 アートコレクション展 日本の美を極める

ホテルオークラ東京の創業者である大倉喜七郎は、横山大観などの画家を支援し、1930年には、ローマで「日本美術展覧会」を開催したそうです。現在においても、文化活動として、チャリティイベント「秘蔵の名品 アートコレクション展」が毎年開催されています。その第20回展は「日本の美を極める」がテーマ。横山大観、上村松園などの絵画約80点をホテルオークラ東京アスコットホールで見ることができます。
<会期:2014年8月8日(金)~8月31日(日)>

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「日本美術展覧会」に出品された「夜桜」(1929)は、横山大観(1868~1958)の大作。六曲一双の屏風で、現地ローマで大絶賛を受けたといいます。闇に沈む山並みを背景に、かがり火によって浮かび上がる満開の山桜。一面の桜の手前に、かがり火の赤と松のグリーンが添えられ、絢爛豪華な雰囲気が漂います。

同じ満開の木でも、前田青邨(1885~1977)の「みやまの四季」(1957)は、さまざまな枝に四季の花が咲き誇り、半円を形づくっています。よくよく見ると、白やピンクの濃淡で描かれた花々の間には、小鳥やリスが!何とも愛らしい「日本の美」です。

加山又造(1927~2004)の「雪晴れの火山」(1980)は、シンプルで力強い味わい。空は平塗りの群青。白の山肌は立体感が際立ち、雪の積もった手前の木々と噴煙がアクセントに。

「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香り高い珠玉のような絵」を目指して、女性を描き続けたという上村松園(1875~1949)。女性の表情、仕草、着こなし、いずれもたおやかで美しく、まさに「日本の美」。着物の裾からわずかにのぞく、草履の鼻緒や白い足先にも風情を感じてしまいます。

息子である上村松篁(1902~2001)の「春鳩」(1984)は、紅梅の下の2羽の鳩を描いていますが、うすいピンクのくちばしとつぶらな瞳で、美人画を思わせる仕上がりです。橋本明治(1904~1991)の「舞妓」(1959)は、部屋や着物は全体に緑がかった色調で塗られ、太い輪郭線が際立っており、モダンな美しさ。肌にはうっすらとピンクをぼかし、光輝くような印象に仕上げた、新鮮な作品でした。

個人や企業所蔵の作品もあり、普段目にする機会は少ないかもしれません。ホテルのバンケットホールに展示されていますので、ゆったりと鑑賞されている方が多いように感じました。

展覧会のホームページはこちらから
秘蔵の名品 アートコレクション展


テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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