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プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光

ベラスケス(1599~1660)が宮廷画家として活躍した17世紀のスペインは、国王がかつてない規模で芸術の庇護と作品の収集を行い、絵画の栄光に満ちた黄金時代であったといいます。中でもフェリペ4世(1605~1665)は3000点を超える絵画を収集し、歴代国王のコレクションをもとにしたプラド美術館(マドリード)の所蔵する絵画の半数近くを占めています。ベラスケス作品が7点も来日し、大型絵画約60点が並ぶ話題の展覧会が、国立西洋美術館で開催されています。
<会期:2018年2月24日(土)~5月27日(日)>

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ベラスケス作品の中でも目を惹くのは、王位を継ぐことなく16歳で早逝してしまったフェリペ4世の長男を描いた「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」(1635頃)。背後に広がるマドリード郊外の美しい山並み。馬の胴体が丸々と描かれているのは、下から絵を見上げたときの迫力を考慮したからとか。

「東方三博士の礼拝」(1619)の二人の博士はベラスケスと義父、聖母は妻、イエスは生まれたばかりの娘がモデルとのこと。身近なモデルに置きかえて描くことで親しみやすい聖人像に。王宮で側に置かれていた「矮人」をデフォルメすることなくリアルに描いた「バリューカスの少年」(1635~1645)も、スペインならではの題材。

ベラスケス以外の作品も贅沢に揃い、ベラスケスが触発されたというティツィアーノ(1490~1576)やルーベンス(1577~1640)の作品も見ることができます。ティツィアーノ「音楽にくつろぐビーナス」(1550頃)は、王宮の特別の部屋に掲げられ、限られた人物のみが鑑賞したという美しい裸体画。ルーベンス「聖アンナのいる聖家族」(1630頃)は、実在の家族を描いたかのような、いきいきとした仕上がりの宗教画です。

大型絵画に囲まれることの幸せを感じさせてくれる贅沢な展覧会です。

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展覧会のホームページはこちらから
国立西洋美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法

レイモン・サヴィニャック(1907~2002)は、フランスを代表するポスター作家。ユーモアにあふれた明快で簡潔な表現は、パリの街の人々に愛され、広告として強いメッセージを届けました。今は、ポスターというと写真を使用したものがほとんどですが、イラストによるポスターが全盛であった時代、パリの街に掲げられたサヴィニャックのポスターの数々を、練馬区立美術館で見ることができます。
<会期:2018年2月22日(木)~4月15日(日)>

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「私は41歳のとき、モンサヴォン石鹸の牝牛のおっぱいから生まれた」と自ら語るように、サヴィニャックの出世作となったのが「牛乳石鹸モンサヴォン」(1948/50)。ピンクの牝牛の乳と牛乳石鹸が一体化しています。自然由来の成分を生かした製品であることや、使用することで幸福度が上がる製品であることが表現されているそう。青を背景としたインパクトのある色彩と、前を向いた牝牛のチャーミングさが、街を行く人々の心をとらえたに違いありません。

サヴィニャックのポスターには、動物が登場するものがたくさんあります。「マギー・ポトフ・ブイヨン」(1959)には、自分の肉でとられたスープの匂いをおいしそうに嗅ぐ牛。「エール・フランス航空」(1956)には、首に万国旗があしらわれたキリン。人間の足を持ったシマウマがほろ酔いとなった「チンザノ」(1951)。そして、ベッドのマットレスのスプリングの上に羊を配した「トレカ」(1952)は、ウールのマットレスの広告で、見上げるほどの大型ポスター。

もうひとつ印象的であったのは、イメージの一体化です。毛糸の広告ポスター「ひとりでに編めるウット毛糸」(1949/51)には、真っ赤な毛糸で自分自身を編んでいる、真っ赤な女性。スライスしたパンで型どられた人物がパンを食べる「パン・ジャケ」(1969)。パスタで描かれた人物がパスタの皿を掲げる「アネージ・パスタ」(1965)も。

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人物が登場するポスターも、一筋縄ではいきません。クレーンに上着をひっかけられ、宙に浮いた作業員が描かれたポスター「レジステックス」(1952)は、作業着の丈夫さを表現。頭の中をたくさんの車が通過するような頭痛に悩む、しかめっつらの人物には、早く鎮痛剤「アスプロ」(1963)を。

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会場にはポスターだけでなく、その原画や、実際にポスターが貼られていたパリの街並みや地下鉄構内を写した写真も展示。美術館の中で、サヴィニャックのポスターの魔法にかかってみては。

展覧会のホームページはこちらから
練馬区立美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

ドイツに生まれ、スイスに移住したエミール・ゲオルク・ビュールレ(1890~1956)。生涯をかけて収集した個人コレクションは奇跡のコレクションといわれ、あまりにも名品ぞろい。没後は1960年より個人美術館として公開されましたが、2008年にセザンヌ(1839~1906)の「赤いチョッキの少年」(1888-90)を含む4点が盗まれるという悲劇に。セキュリティの事情から閉館し、全コレクションが2020年に、チューリヒ美術館に移管されることになりました。このコレクションを日本で見ることのできる最後の機会である展覧会が、国立新美術館で開催されています。
<会期:2018年2月14日(水)~5月7日(月)>

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会場に展示されているのは、ビュールレの確かな目を示す作品ばかりです。「赤いチョッキの少年」のクールなキュートさにジッと見入り、モネ(1840~1926)とマネ(1832~1883)のふたつの庭に癒されるひととき。モネ「ジヴェルニーのモネの庭」(1895)は、色とりどりの花咲く小径で花をめでる赤い服の女性が描かれ、太鼓橋が架かる庭とは異なる美しさ。マネ「ベルヴュの庭の隅」(1880)には、別荘の花咲く庭に腰をおろす青い服の女性が描かれ、清々しさに満ちています。

ゴッホ(1853~1890)の作品も充実しており、厚く塗られた筆触の「花咲くマロニエの枝」(1890)、そして、浮世絵から影響を受けた構図の「日没を背に種まく人」(1888)の迫力に魅せられます。

ビュールレは第1次、第2次世界大戦を経験し、会社の主力は20ミリ機関砲だったとのこと。武器の実業家として成功した富を投じ、夢見るように美しいコレクションを形成。そして、そのコレクションが未来に生きる人々の心を癒し豊かにする。贖罪の輪廻にも思われる展覧会です。

展覧会のホームページはこちらから
国立新美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

ルドン 秘密の花園

三菱一号館美術館が所蔵するルドン(1840~1916)「グラン・ブーケ」(1901)は、ブルーの花瓶に色とりどりの花々があふれる、明るく壮麗なパステル画。高さは250㎝に及びます。もともとは、ドムシー男爵(1862~1946)の城館の大食堂の壁面を飾る装飾画のひとつとして描かれました。「グラン・ブーケ」を含むその装飾画16点が一堂に会する展覧会が、三菱一号館美術館で開催されています。
<会期:2018年2月8日(木)~5月20日(日)>

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幻想的な内面世界を描いた画家として知られるルドンは、初期には、木炭画や版画の白黒作品を多く手掛けています。

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「黒の時代」を経て、パステル、油彩などによる色彩豊かな作風に転じたルドン。今回は「秘密の花園」というタイトル通り、花や植物を描いた絵が集結しています。中でも圧巻は、冒頭に記したドムシー男爵城館の装飾画16点。

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特に「グラン・ブーケ」は、2011年に初公開されるまで110年間も、ブルゴーニュ地方の城館に当時のまま秘蔵されていたとか。ドムシー城の薄暗い重厚な空間で「グラン・ブーケ」を見た三菱一号館美術館の高橋館長は、「この空間を再現した展覧会を開く」ことを決意されたといいます。

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現在はオルセー美術館が所蔵する他15点も樹木や花がテーマ。ルドンの自然への愛情を静かに感じてみてはいかがでしょうか。

 ※写真は、主催者の許可を得て撮影しています。

展覧会のホームページはこちらから
三菱一号館美術館

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

岩合光昭写真展 ねこといぬ ともだち

岩合光昭といえば、身近なねこやいぬを写した写真で高い人気を誇っていますが、それぞれをテーマとした写真展ではなく、ねこといぬをいっしょに写したユニークな写真展がノエビア銀座ギャラリーで開催されています。
<会期:2018年1月9日(火)~3月9日(金)>

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ねこといぬは、昔から常に人の暮らしとともに生きてきました。自由気ままといわれるねこと、従順といわれるいぬ。種が違うからといって、敵対する必要もありません。気が合えば仲良くなります。そんな仲良しの姿を見て、「人と共存する仲間たちの大らかさを楽しんで欲しいと思った」と岩合さん。

たとえば、広島でみつけたねこは、幼い頃に母を亡くし、いぬが母親がわりとなっています。クロアチアのねこは木に登って遊び、いぬはうらやましそうに見ています。ハワイのねこといぬは、サーフボードごしにみつめあって。

どちらかといえば、いぬの熱烈なアプローチをねこがクールに受け止めている印象。仲良しだからといってべたべたするわけではなく、お互いを認め合いながら、それぞれの距離感でつきあっている、ねこといぬの「ともだち」。

眠るときは兄弟のようにくっついていて、その様子はペルーも京都も一緒です。日本だけでなく、世界中でみつけた、ねこといぬ。そのユーモラスな距離感を楽しめる写真展です。

展覧会のホームページはこちらから
ノエビア銀座ギャラリー

テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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心が豊かになるアートを見つけに飛び立つ青い鳥です。

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